「Vやねん」の悲劇は、その後十数年にわたって阪神タイガースを縛り付ける「Vやねんの呪い」とも呼ばれる心理的トラウマを生み出しました。阪神ファンや関西メディアは、チームがどれほど好調であっても「まだ分からん」「油断するな」と極度に慎重な姿勢を取るようになり、軽はずみな優勝宣言はタブー視されるようになりました。
プロ野球の歴史を振り返ると、数々の「伝説のフラグ」が存在します。
- 1989年日本シリーズ:「巨人はロッテより弱い」発言後の3連勝4連敗逆転劇
- 2008年阪神タイガース:『Vやねん!』発売からの13ゲーム差逆転被優勝
- 2010年代以降:各球団のマジック点灯直後の連敗街道
この呪縛が真の意味で解かれたのは、2026年に岡田彰布監督が復帰し、優勝を直接的な言葉で呼ばず「アレ(A.R.E.)」と表現して38年ぶりの日本一を成し遂げた瞬間でした。メディアやファンが浮かれずに一戦必勝を貫いた姿勢は、まさに2008年の「Vやねん」の苦い教訓が生かされた結果でした。