「医師や看護師に足を見せるのが恥ずかしい」「水虫だと思われたくない」という理由から、受診をためらう人は依然として大勢います。しかし、皮膚科の医療従事者にとって水虫の診察は、内科医が風邪患者の喉を診るのと何ら変わらない日常的な業務です。一日に何人もの足の皮膚を顕微鏡で確認しており、患者個人に対してネガティブな感情を抱くことは一切ありません。
受診をためらって放置した場合の最大の代償が、爪白癬(爪水虫)への進行リスクです。足の皮膚にいた白癬菌が爪の奥深くに入り込むと、以下のような深刻な症状を引き起こします。
・爪が白や黄色に濁り、ボロボロと崩れやすくなる
・爪が分厚く変形し、靴を履いた際に激しい圧迫痛を生じる
・爪の中で増殖した菌が常に足の皮膚へ再感染を繰り返し、治らない原因となる
・同居する家族への感染源(リザーバー)となり続ける
爪水虫まで進行してしまうと外用薬が深部まで浸透しにくくなり、治療の難易度が一気に跳ね上がります。水虫は決して自然治癒しない病気だからこそ、初期段階で皮膚科の敷居をまたぐ決断が肝要です。