なぜ世界中から有線が消えたのか?ワイヤレスイヤホン進化の全歴史

なぜ世界中から有線が消えたのか?ワイヤレスイヤホン進化の全歴史

なぜ世界中から有線が消えたのか?ワイヤレスイヤホン進化の全歴史について押さえておきたい 注意点を分かりやすい構成で解説いたします。

ワイヤレスオーディオの歴史は、1999年に策定された近距離無線通信規格「Bluetooth 1.0」から始まりました。当時の用途は主にビジネス向けの片耳ヘッドセットであり、転送ビットレートの低さから音楽リスニングに耐えうるクオリティではありませんでした。

2000年代後半に入り、ステレオ音声伝送プロファイルである「A2DP」の普及に伴い、左右のハウジングがコードで結ばれたネックバンド型や左右一体型ワイヤレスイヤホンが登場します。しかし、左右のユニット間を結ぶケーブルすら完全に排除した「TWS(True Wireless Stereo)」への挑戦は、技術的ハードルが極めて高い未踏の領域でした。

その壁を最初に打ち破ったのが、スウェーデンのスタートアップがKickstarterで資金調達を行い、2015年に製品化した「EARIN M-1」や、同年にオンキヨーが発表した「W800BT」、ドイツのBragiが開発した「The Dash」といった完全ワイヤレスイヤホンの初代モデル群です。左右の耳へ個別に音声を飛ばす同期技術や超小型バッテリーの実装は、当時のエンジニアにとって奇跡に近い挑戦でした。連続再生時間はわずか2〜3時間、人混みでの音途切れも日常茶飯事でしたが、「完全に線がない自由」はオーディオファンに強烈な未来を予感させました。

山崎 陸
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山崎 陸

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