日本国内における対中感情の変化を数値で確認すると、国民意識の構造的な転換が浮き彫りになります。内閣府が実施する「外交に関する世論調査」や言論NPOによる日中共同世論調査の推移を見ると、中国に対して「好ましいと思わない」「親しみを感じない」と回答する割合は、依然として85%〜90%前後の高水準で推移しています。
2000年代初頭までは経済成長を続ける隣国として親近感を示す層も一定数存在していましたが、2010年代以降の尖閣諸島周辺における緊張激化を契機に、国民意識は急激に冷え込みました。直近の反中に関する世論調査の分析では、若年層からシニア層に至るまで幅広い世代で警戒感が共有されており、一時的なブームや突発的な摩擦による変動ではなく、長期的な定着傾向を示している点が特徴的です。
特に注目されるのは、単に「なんとなく苦手」という曖昧な印象ではなく、「軍事的な脅威を感じる」「不透明な法制度に不安がある」といった明確な根拠を持った回答が増加している点です。国民の意識は、感情的な次元から客観的なリスク評価へとシフトしています。