日本が平成から令和にかけて決定的な打撃を被った最大の要因が、いわゆる「デジタル敗戦」です。1990年代までの日本は半導体や家電などハードウェア製造で世界を牛耳っていましたが、2000年代以降の勝負の舞台が「ソフトウェア」「プラットフォーム」「データ利活用」へ移行した際、完全にゲームチェンジに乗り遅れました。
デジタル化で致命的な遅れをとった背景には、過去の成功体験への過度な依存があります。「すり合わせ技術」や「現場のカイゼン」にこだわりすぎた結果、自社規格で閉鎖的なシステムを作るガラパゴス化が進行。GAFA(Google, Apple, Meta, Amazon)に代表される巨大プラットフォーマーに市場の主導権を奪われました。
さらに、少子高齢化が経済に与える悪影響もデジタル敗戦に拍車をかけました。企業の意思決定層が高齢化し、テクノロジーやスタートアップへの理解が乏しいまま旧来のやり方を踏襲。IT人材を外部の受託業者として買い叩き、社内でのデジタル人材育成を怠ったツケが、行政のDX遅延や民間企業の国際競争力低下という形で一気に噴き出しています。