日本平動物園の代名詞ともいえるのがシセンレッサーパンダです。単に飼育数が多いだけでなく、この園が「聖地」と呼ばれるのには明確な学術的・歴史的理由が存在します。
最大の理由は、日本平動物園が日本国内で飼育されているすべてのシセンレッサーパンダの種別調整園(血統登録担当)を担っている点です。全国の動物園にいる個体の家系図を一手に管理し、絶滅危惧種であるレッサーパンダの適切なペアリングや遺伝的多様性の維持を主導する、いわば「総本山」の役割を果たしています。
さらに、かつて二本足で立つ姿が一世を風靡した名物パンダ「風太」が生まれ育った場所もここ日本平動物園です。園内のレッサーパンダ館では、来園者の頭上にかかる渡り木やガラス張りのトンネルなど、間近で愛らしい動きや毛並みを360度から観察できる工夫が随所に凝らされています。繁殖実績も国内トップクラスを誇り、季節ごとに元気いっぱいの仔パンダが見られるチャンスが高い点も、ファンを惹きつけてやまない要因です。