お笑い界の最高峰とされる賞レースの現場でも、このビジュアルの威力が存分に発揮されている。とりわけ演者の表情や設定のリアリティが重視されるコントの舞台において、坊主頭はどんな役にでも化けられる「無地のキャンバス」として機能する。バイきんぐの小峠英二は、キングオブコントでその強烈なルックスと狂気的なツッコミを見事に融合させ、王者の座を射止めた代表格だ。
漫才の頂点を決めるM-1グランプリの舞台でも同様だ。二人がマイクの前に立った瞬間、一目で覚えられるシルエットの分かりやすさは、限られたネタ時間において圧倒的なアドバンテージとなる。一方が丸刈りであることでコンビのビジュアルバランスが整い、テンポの良いやり取りがより立体的に客席へ届く効果は見逃せない。