恋愛や婚活の現場では、この感覚がかつてない破壊力を持って人間関係を断ち切っている。
年収、学歴、趣味、生活リズム。アプリ上でスクリーニングされ、アルゴリズムの推薦を受けた相手と実際に会った瞬間、1秒でシャッターが降りる。「会った瞬間に無理だと悟った」「グラスを持つ手の動きが生理的に受け付けなかった」。タイパ(タイムパフォーマンス)を重視し、失敗を恐れるあまり効率化を進めた結果、最後の最後で「身体の直感」というブラックボックスに足をすくわれるケースが後を絶たない。条件で納得させようとする前頭葉と、本能で逃げようとする扁桃体の綱引き。多くの場合、勝利を収めるのは後者だ。