昭和のかき氷機文化を語る上で欠かせない存在が、タイガー魔法瓶株式会社が1978年に発売した「きょろちゃん」だ。ハンドルを回すたびに大きな目が左右にくりくりと動く愛らしい仕掛けは、当時の子供たちを大いに歓喜させた。一家に一台と言っても過言ではなかったこの手動かき氷機は、昭和の夏の記憶そのものと言っても過言ではない。
手首に伝わる氷の感触、少しずつ削られて重くなる手応え。手動かき氷機ならではのアナログな操作感は、ボタン一つで全てが完結する現代において、忘れかけられていた「作る歓び」を再発見させてくれる。