化学分析をクリアしていても、人間の舌と鼻で行う「官能検査」に合格しなければ、国際基準で本物の認定は下りない。日本オリーブオイルソムリエ協会などの専門機関が育成するオリーブオイルソムリエたちは、オイルの品質を次の3つの要素で峻別する。
まず「フルーティーさ(果実味)」。グラスを手で温めながら香りを嗅ぐと、刈りたての青草、青いトマト、アーティチョーク、あるいは新鮮なリンゴのような鮮烈なアロマが立ち上る。酸化した油特有の油臭さや、クレヨン、古いナッツのような異臭(ランシッド)は微塵も存在しない。
次に「苦み」と「辛み」だ。オイルを少量口に含み、空気と一緒にすすり込むと、舌の奥に心地よい苦みが広がり、喉を通過する瞬間にピリッとした刺激や咳き込むような辛みが走る。この刺激こそ、強力な抗酸化物質であるオレオカンタールやポリフェノールが豊富に含まれている紛れもない証拠だ。油っぽさを感じさせず、後味がサラリと消えていく爽快感こそが真骨頂である。