脳梗塞もくも膜下出血も、ある日突然牙を剥きますが、その土台は長年の生活習慣と血管ダメージによって作られています。それぞれの疾患特性に応じた危険因子を正しく把握し、日常的にコントロールすることが最大の防壁です。
脳梗塞の最大の敵は、血管壁を傷つけて動脈硬化を進行させる高血圧、糖尿病、脂質異常症、そして喫煙です。特に不整脈の一種である「心房細動」を放置していると、心臓の中で巨大な血栓が形成され、太い脳血管を一瞬で塞ぐ重症型脳梗塞(心原性脳塞栓症)を引き起こします。健診で脈の乱れを指摘された経験がある方は、循環器内科での精密検査が欠かせません。
くも膜下出血においては、「高血圧」「喫煙」「多量飲酒」の3大因子に加え、「家族歴」が強力なリスクとなります。血縁者にくも膜下出血を発症した人がいる場合、未破裂脳動脈瘤を保有している確率が一般より高いとされています。40歳を過ぎたら一度は「脳ドック(MRA検査)」を受け、自分の脳血管にコブができていないかを可視化しておくことが、最悪の事態を避ける確実な自衛策です。