長い歴史を持つ高尾穂見神社ですが、その歩みは決して平坦なものばかりではありませんでした。山深い高台にある木造建築ゆえ、過去には落雷や火災、厳しい風雪による社殿の老朽化といった幾多の自然の試練に直面してきました。
江戸期から昭和、平成に至る歴史の中で、社殿が被災・荒廃の危機に瀕するたびに立ち上がったのが、地元「高尾集落」の氏子たちと、各地に組織された「高尾講」と呼ばれる熱心な崇敬者たちでした。山の上まで資材を運び上げ、多額の浄財を出し合って社殿の再建と修復事業を成し遂げてきた歴史があります。
現在の社殿や神楽殿の佇まいは、単なる古い建造物というだけでなく、地域住民と全国の信徒が世代を超えて注いできた情熱の結晶です。困難を乗り越えて再建された歴史そのものが、この地に宿る強靭な生命力とご利益の証となっています。