前作『男女7人夏物語』からは、明石家さんまさん、大竹しのぶさん、片岡鶴太郎さんの3名のみが続投し、女性陣の池上季実子さん、小川知子さん、賀来千香子さん、そして男性陣の奥田瑛二さんが降板となりました。なぜこれほど大規模なキャスト変更が行われたのでしょうか。
その最大の理由は、脚本を手掛けた鎌田敏夫氏による物語の再構築にあります。夏物語は7人がそれぞれの想いを遂げ、良介と桃子が結ばれるハッピーエンドで美しく完結していました。同じキャストで続編を作ると、すでに出来上がった関係性の上でしかドラマが描けず、恋愛ドラマとしての鮮度や緊張感が失われてしまう恐れがあったのです。
そこで制作陣は、「桃子の突然のアメリカ留学」「連絡が途絶えた空白の1年間」「良介にできた新しい恋人」という新たな火種を用意しました。2人の間にリアルな障害を作るため、良介の心を掴む新たな大人の女性として岩崎宏美さん、その周囲を彩る人物として山下真司さん、麻生祐未さん、岡安由美子さんが抜擢されたのです。この大胆なキャスト刷新が見事に功を奏し、夏物語以上の緊迫感と大人の切なさを生み出すことに成功しました。