終戦後、極東国際軍事裁判(東京裁判)や南京戦犯裁判において南京事件が本格的に審理されました。東京裁判の判決文では「20万人以上の一般市民と捕虜が殺害された」と認定され、南京の軍事法廷では「30万人以上」と判示されました。これが現在の中国政府公式見解(30万人虐殺説)の根拠となっています。
しかし、犠牲者数の算出方法と事件の定義を巡っては、現在も学術的な意見対立が続いています。
【被害者数を巡る主な見解の対立】 ・中国政府・大虐殺派(20万〜30万人以上):東京裁判の証言や埋葬記録(紅卍字会など)を基礎とし、周辺農村部を含めた全域の犠牲者を合算。 ・中間派・実証研究派(数万人〜20万人程度):軍公式記録、スマイス報告、埋葬記録の重複を精査し、便衣兵処刑の違法性を含めて数万規模と推計。 ・限定・否定派(数千人以下、または虐殺そのものを否定):戦闘行為による死者と便衣兵の合法処刑が大半であり、民間人の不法殺害は散発的な軍紀違反(数千人規模)に留まると主張。
2015年10月には、中国が申請した南京大虐殺関連文書がユネスコ「世界の記憶(記憶遺産)」に登録され、日本政府が「一方的な主張に基づく登録である」と遺憾を表明するなど、外交・歴史認識問題としての波紋を広げました。