トップアーティストとしての光芒から一転、成田が音楽業界との連絡を絶ったのは2000年代後半のことだ。表舞台からの途絶、そして突然訪れた表舞台からの失踪。世間の関心が少しずつ離れていく影で、彼は一人の作業員として自らの足で立ち直る道を選んでいた。
彼が足を踏み入れたのは、厳しい品質管理と納期追及が求められる現場だ。ライン作業においては、コンマ数ミリの誤差も許されない。芸能界の華やぎとは対極に位置する、泥臭く嘘のつけない職人の世界。職場の同僚たちは最初、目の前に立つ寡黙な男が、かつて日本中を熱狂させたあの伝説のギタリストだとは知る由もなかった。