野間の大けやきが初夏から盛夏にかけて全国的な注目を集める最大の要因が、南方から渡ってくる夏鳥アオバズクの飛来です。青葉が茂る初夏に姿を現すことからその名が付けられた小型のフクロウ類で、大けやきの太い枝にできた樹洞(樹木の洞)を格好の営巣場所として利用しています。
野間の大けやきにおけるフクロウ(アオバズク)の見頃は、例年5月上旬から8月上旬にかけてです。5月初旬にオスとメスが相次いで飛来してペアを形成し、6月頃に産卵・抱卵、そして7月中旬から下旬にかけて孵化したヒナが巣立ちを迎えます。特に愛らしいヒナが樹洞から顔を出し、親鳥の隣に並んで枝に止まる7月下旬の巣立ちシーズンは、遠方からも多くのバードウォッチャーが詰めかけるハイライトとなります。
現地を訪れた際に立ち寄りたいのが、巨樹のすぐ隣に佇むけやき資料館です。館内には望遠カメラのライブモニターが設置されており、肉眼では確認が難しい高い樹洞の内部や親鳥の警戒行動をリアルタイムで観察できます。ボランティアスタッフによる丁寧な解説も行われており、鳥たちのストレスにならない安全な距離感を保ちながら、生命の神秘を深く体感できる環境が整えられています。