野外でのバーベキューや簡易的な素揚げで「しっかり揚げたから大丈夫」と過信するのも命取りになる。野生のセミの体内や表面には、土壌由来の芽胞形成菌(ボツリヌス菌の同類など)や耐熱性を持つ細菌が付着している。
さらに、近年研究が進んでいるのが、セミに寄生する特定の菌類(クサカゲロウやマッソスポラ属の変形菌など)の存在だ。これらの中には幻覚作用を引き起こす成分や強力な毒性を持つ代謝物を産生する種が存在する。一般人が目視で病気にかかったセミを見分けることは不可能だ。中心部まで完全に熱を通すことが難しい野外調理では、重度の食中毒を引き起こす危険性が常につきまとう。