テレビ朝日の木曜21時枠は、刑事ドラマとヒューマンドラマの最高峰が競い合う舞台でもあった。『緊急取調室 第4シーズン』では、可視化された取調室という密室を舞台に、天海祐希演じる真壁有希子と被疑者による息詰まる心理戦が展開された。ベテラン俳優陣による丁々発止の掛け合いは、劇場映画に匹敵する重厚感を生み出している。
一方で、脚本家・岡田惠和が紡いだ『にじいろカルテ』は、病を抱えた内科医が山奥の診療所で個性豊かな村人たちと心を通わせる、まったく新しいアプローチの医療ドラマだった。病気を治すことだけが医療のゴールではないという温かなメッセージは、閉塞感に包まれていた当時の社会に深く染み渡った。
両作とも、派手なアクションやCGに頼ることなく、人間の本質を突く濃密な会話劇によって高い視聴者満足度を獲得した点が共通している。