木嶋佳苗の特異性は、2009年の逮捕から2017年の死刑確定、そして現在に至るまで、拘置所の壁を越えてなお男性を惹きつけ続けている点にあります。彼女は東京拘置所に収監されながら、これまでに3回の獄中結婚を経験しています。
1人目の夫は、裁判を支援していた60代の男性支援者。2人目の夫は、週刊誌で彼女の手記を担当していた大手出版社(新潮社)の現役デスク編集者でした。この編集者との結婚生活は当時メディアでも大きく報じられましたが、後に離婚。その後、別の支援者男性と3度目の獄中結婚を果たしたことが明らかになっています。
なぜ自由を奪われ、死刑囚となった女性と結婚を望む男性が現れるのか。その背景には、彼女が拘置所から発信するブログ『木嶋佳苗の拘置所日記』や自著『礼讃』で見せる、揺るぎない自己肯定感と文筆力があります。
彼女は獄中にあっても自らを決して惨めな犯罪者とは位置づけず、差し入れられる高級食材や本を愛で、知性ある筆致で自身の美学を語り続けます。この「外界のどんな制約にも屈しない強烈なエゴと自己愛」が、ある種の知識人や支援者にとって、他では得られない抗いがたいカリスマ性として映っているのです。