精神的な限界を迎えた親にとって、一時的に子どもと離れて呼吸を整える時間は命綱だ。しかし、自治体が提供する「一時預かり事業」やショートステイは、常に予約で埋まっている。数週間前から予約を試みても、「空きがありません」と断られるのが日常茶飯事だ。
背景には、深刻な保育士不足と、突発的なニーズに対応できない硬直化したシステムがある。虐待やネグレクトといった最悪の事態を防ぐための防波堤であるはずの一時預かりが機能していない。親が心身のバランスを崩し、最終的に児童相談所に子どもを保護してもらうしか選択肢がなくなるという、本末転倒な事態が全国で頻発している。