「青い悪魔」か「海の宝石」か?2026年、日本の海岸に漂着相次ぐアオミノウミウシの猛毒と知られざる生態について重要なポイントを解説いたします。専門家の見解をご覧ください。

自ら毒を生成する生き物は多い。しかし、他者の猛毒をそのまま強奪して自らの武器に転用する生物は極めて稀だ。この生物が捕食するのは、同じく海面を漂う「カツオノエボシ」や「ギンカクラゲ」といった猛毒を持つ刺胞動物である。

彼らはカツオノエボシの強力な毒針を分解することなく消化器官に取り込み、指のような突起(鰓葉)の先端にある器官に圧縮・濃縮して貯蔵する。つまり、捕食した相手よりもさらに強烈な毒針を備えた武器庫へと変貌を遂げるのだ。相手の防衛システムをそのまま乗っ取るこのメカニズムは、生物進化の極致とも言える。