日米の第一線で活躍するトップ投手の証言や投球データを見ても、スラッターは現代野球における「最強のゲームチェンジャー」として位置づけられています。
変化球の探求者として知られるダルビッシュ有投手は、自身のSNSや技術解説の中で、球種の多様化とピッチトンネルの重要性を長年説いてきました。ダルビッシュ投手は球速帯や曲がり幅をミリ単位で微調整し、打者の狙いを外すスラッター系の球種を複数使い分けています。「ストレートと同じ軌道から一瞬で消えるような感覚」を追求した変化球の設計は、多くの後輩投手たちに影響を与えました。
また、メジャーリーグのシカゴ・カブスなどで圧倒的な奪三振率を記録した今永昇太投手も、スラッターを効果的に操る代表格です。今永投手の代名詞である「ホップ成分の強いノビのあるストレート」と全く同じ軌道から、左打者のアウトコース・右打者のインコースへ鋭く食い込むスラッターは、メジャーの強打者たちを手玉に取りました。関係者の取材や公式トラッキングデータによれば、ストレートとスラッターのリリースポイントのブレはわずか数センチ以内にとどまっており、打者が球種を見極めることは物理的に極めて困難とされています。