Minori大規模障害の深層:マルチベンダーの罠とみずほの刷新

Minori大規模障害の深層:マルチベンダーの罠とみずほの刷新

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MINORIの最大の特徴であり、同時に最大の弱点とも評されたのが、国内トップクラスのIT企業4社を起用したマルチベンダー体制である。富士通、日立製作所、日本IBM、そしてNTTデータ。日本のIT業界を牽引する巨大ベンダーが勢揃いしたこの構造は、旧3行の勢力均衡とリスク分散という政治的思惑が生み出した産物だった。

具体的には、旧第一勧業銀行の基盤を富士通が、旧富士銀行を日立製作所が、旧日本興業銀行を日本IBMがそれぞれ引き継ぎ、全体の連携基盤や共通機能をNTTデータが担うという複雑な役割分担が敷かれた。メインフレーム基盤からアプリケーション層に至るまで、ベンダーごとに異なる技術思想と仕様が混在する巨大なモザイク模様が形成されたのだ。

このマルチベンダー構造は、単一ベンダーへの依存を避ける利点があった反面、障害発生時の原因究明を極めて困難にした。各社が自社の担当範囲の正常性を主張し、システム全体の境界領域で発生したトラブルの責任の所在が曖昧になる現象が生じたのである。現場では情報共有の分断が起き、トラブル発生時の初動対応が大幅に遅れる引き金となった。ベンダー混在問題の裏側に潜んでいたのは、技術的な複雑性にとどまらない、組織的な断絶の罠であった。

田中 結衣
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田中 結衣

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。