いま、鳥栖市とJR九州を巻き込んだ最大の論点が、駅周辺の連続立体交差事業(高架化)をめぐる議論だ。線路によって街の南北が分断されている現状を解消し、開かずの踏切をなくすことは、将来的な都市機能の向上において避けては通れないテーマである。
しかし、高架化を進めれば、愛されてきた明治の木造駅舎を取り壊すか、大幅に移築・改築せざるを得ない。「現役の駅舎として使い続けることに価値がある」と訴える保存派と、「開かれた未来のために都市基盤を刷新すべきだ」とする開発推進派。2026年、市は歴史的価値を残しながら高架化を実現する複合的な設計案の模索を続けている。