時代劇の枠にとどまらず、伊吹吾郎は2000年代後半に特撮テレビドラマ『侍戦隊シンケンジャー』の日下部彦馬(ジイ)役として新たなファン層を獲得した。若手キャストたちに囲まれながら、重厚な殺陣とコミカルな演技を両立させる姿は、子どもたちだけでなく若い親世代の心をも掴んだ。
還暦を過ぎてからの特撮現場は、体力面でも新たな挑戦の連続だった。早朝からのロケ、CGとの合成による複雑なアクションシーン。疲労を蓄積させないよう、日々の食事や体調管理を徹底してサポートしたのも妻の献身だ。新しい表現フィールドへ果敢に飛び込む夫の好奇心を尊重し、常に万全の状態で送り出す。年齢を重ねても枯れないバイタリティは、家庭内の盤石なサポート体制に裏打ちされていた。