多くの人がカラオケやラジオで耳にする『大阪で生まれた女』は、全6番で構成された約4分半のシングルバージョンです。しかし、この楽曲の真の姿は「全18番(全18章)」からなる演奏時間30分超の超大作であることをご存じでしょうか。
BOROが1977年に書き上げた原曲は、単なる別れの瞬間だけでなく、二人が出会った1968年の高校時代から、1970年の大阪万博、上京、同棲、夢への挑戦、挫折、そして別れに至る約10年間の歳月を克明に記録した自叙伝のような長編叙事詩でした。
シングル化にあたってはレコードの収録時間の制約から、最もエモーショナルな「別れ」の場面を中心に抜粋・再構成されましたが、後にアルバム『大阪で生まれた女・18章』として全編が音源化されています。歌詞の全体像を追うことで、なぜ二人が別れなければならなかったのか、大阪という街が二人にとってどれほどかけがえのない場所であったのかが鮮明に浮かび上がります。