近年、彼女が最も情熱を傾けている分野の一つが、舞台音楽プロデュースだ。特に2.5次元舞台やオリジナルのミュージカル作品において、音楽監督・作曲家としての手腕は極めて高い評価を得ている。
脚本の行間を読み解き、役者の動きや感情の起伏に完璧に同期するスコアを組み上げる作業。ミュージカルにおける楽曲は、単なる背景音楽ではなく、ストーリーを駆動させる生き物そのものだ。小坂明子は、劇中のキャラクターが抱く葛藤や歓喜を緻密なコードワークで表現し、観客の感情を激しく揺さぶる。劇場の空間全体を音楽で包み込むダイナミズムは、長年の現場経験と深い洞察力があってこそ成し得る技だ。