福井県福井市文京に広がる広大な敷地。ここを拠点とする学校法人北陸学園の歴史は、明治初期の仏教系学問所に端を発する。学校の根底に脈々と流れているのは、浄土真宗本願寺派の宗門校としての精神的バックボーンだ。「親鸞聖人のみ教えに基づき、いのちの尊さに目覚め、感謝と奉仕の心を持つ人間を育てる」という建学の精神は、決して形骸化したお題目ではない。週に一度の礼拝や朝の読経を通じて、生徒たちは自らを客観的に見つめ直す静謐な時間を過ごす。
激しい競争や目まぐるしい情報社会の中で、確固たる自己の軸をどこに置くべきか。私立高等学校教育が果たすべき真の役割とは何か。同校が提示する答えは明快だ。知育や体育の前に、他者を思いやり、生かされている自分への謙虚さを持つ「徳育」の確立がある。この精神的な土台があるからこそ、生徒たちは学業でもスポーツでも、プレッシャーに押し潰されることなく最後まで粘り強い強さを発揮できるのだ。