日本を代表するゴルフコース設計家・加藤俊輔。彼が手がけたコースには、自然の地形を巧みに活かした美観と、緻密に計算された戦略性が同居する。地形のアンジュレーションを歪みなく取り入れた丘陵コースでありながら、一見するとフラットに見えるフェアウェイの随所に落とし穴が潜む。
ティグラウンドに立った瞬間、視界に入るバンカーの配置は完璧な美しさを見せる。しかし、それは設計者が意図した視覚的トラップだ。ターゲットを絞り込ませる一方で、着弾点のマウンドがボールを予期せぬ方向へと弾く。自然との対話を重んじる加藤の思想が、ここでは牙をむく。