「唐揚げは今、第4世代と呼ぶべき成熟期に入っています」——そう分析するのは、一般社団法人日本唐揚協会の専務理事を務める八木宏一郎氏だ。かつての外食ブーム、専門店乱立期を経て、現在は素材の出自や揚げ油のブレンド、そして丼としてのトータルバランスを競う時代へと突入したという。
八木氏は、現代の消費者が求めるのは「胃もたれしない軽快さと、記憶に残るインパクトの両立」だと指摘する。米油や太白ごま油を用いた低温と高温の巧みな使い分け、さらには部位ごとの筋繊維に合わせた下味の浸透速度の制御。唐揚げ単体としての完成度を超え、米と出会った瞬間に完成する「丼専用の揚げ技」が次々と生み出されている。