民営の賃貸住宅とは、民間企業や一般の個人投資家・地主が自己資金や金融機関からの融資を活用して建設・購入し、営利目的で入居者に貸し出している住宅全般を指します。木造アパート、鉄骨造のハイツ、鉄筋コンクリート(RC)造のタワーマンション、さらには一戸建ての貸家まで、その形態は極めて多岐にわたります。
日本の住宅市場において、民営住宅は賃貸ストック全体の約8割以上を占めています。運営母体は主に以下の2系統に大別されます。
ひとつは「個人オーナー型」です。先祖代々の土地を所有する地主や、不動産投資としてワンルームマンションなどを買い進めた個人が所有者(大家)となり、賃貸管理会社に集金や清掃業務を委託する形態です。もうひとつは「法人・デベロッパー型」で、ハウスメーカー系不動産会社や大手デベロッパーが自社ブランドの賃貸マンションシリーズを展開し、企画・建設から客付け、建物管理までを一気通貫で手掛ける形態です。
日本国内における住居のセグメントを整理すると、賃貸住宅の種類と特徴一覧は以下の通り体系化されます。
・民営賃貸住宅:民間企業・個人が運営。市場価格で供給され、入居資格の制限が緩やかで選択肢が最多。
・公営住宅(都営・県営・市営):地方自治体が運営。住宅困窮者・低所得者を救済する社会福祉目的。
・UR賃貸住宅(旧公団住宅):独立行政法人都市再生機構が運営。礼金・仲介手数料・更新料が不要で中堅所得層向け。
・公社賃貸住宅:地方住宅供給公社が運営。自治体と連携し、比較的ゆとりあるファミリー向け物件などを供給。
このように、民営住宅は「公的な支援金や補助金に頼らず、市場の需給バランスと採算性に基づいて運営されている」という点が、他の住宅形態と一線を画す最大の本質です。