薬だけでなく、サプリメント同士の組み合わせにも落とし穴が存在する。手軽に総合的な栄養補給ができるマルチビタミンは非常に人気が高いが、そこに個別のミネラルや単体ビタミンを加えることで、過剰摂取や相互打ち消しが起こる。
代表的なNG例が、カルシウムと鉄分、あるいは亜鉛と銅の同時摂取だ。これらは小腸で同じ吸収ルート(トランスポーター)を奪い合うため、一緒に飲むとお互いの吸収率を下げてしまう。また、脂溶性ビタミンであるビタミンAやビタミンDは、水溶性のビタミンCなどと異なり体内に蓄積されやすいため、重複して摂り続けると過剰症を引き起こす懸念がある。
現場の薬剤師や管理栄養士は、「栄養補給のつもりで何種類も同時に飲むと、かえって特定の成分の過不足を生み出し、体内環境を乱す原因になる」と警鐘を鳴らす。