インターネット上の書き込みや質問掲示板で頻繁に見受けられるのが、丁寧さを追求するあまり誤った表現に陥ってしまうケースです。特に注意すべき2大トラップを整理します。
第1の盲点は、「貴社様(きしゃさま)」という二重敬語の誤用です。「貴」という漢字自体が相手への敬意を含んでいるため、そこに様をつけると過剰敬語となり、稚拙な印象を与えてしまいます。相手企業全体を指す場合は「貴社」、特定の担当者に宛てる場合は「貴社 ご担当 〇〇様」、部署宛てであれば「貴社 〇〇部御中」と表記するのが正しいマナーです。
第2の盲点は、株式会社以外の法人組織に対して一律に「貴社」を使ってしまうミスです。相手先の組織形態に応じた正確な敬称は下表の通り定まっています。
- 学校法人・大学・専門学校:「貴校(きこう)」「貴学(きがく)」
- 医療法人・病院・クリニック:「貴院(きいん)」
- 銀行・信用金庫:「貴行(きこう)」「貴庫(きこ)」
- 官公庁・自治体・財団法人:「貴庁(きちょう)」「貴省(きしょう)」「貴協会」「貴法人」
- 寺院・神社:「貴寺(きじ)」「貴社(きしゃ・神社の場合)」
転職メールや就職活動で病院や学校を受験する際、志望動機に「貴社」と記載すると、組織形態すら把握していないと判断され、評価を大きく落とす要因になります。送信前に必ず法人格を確認する習慣を身につけることが不可欠です。