深夜や日曜・祝日など、近隣の歯科クリニックがどこも開いていない時間帯に痛みがピークに達した場合は、以下の手順で少しでも痛みの閾値を下げる応急処置を行ってください。
1. 患部を「外側」から適度に冷やす
血流が増加して患部の血管が拡張すると、神経への圧迫が強まり痛みが悪化します。冷水で濡らしたタオルや冷却シートを頬の外側から当てることで、局所の血管を収縮させて痛みを和らげます。ただし、氷を直接患部の歯や歯茎に当てると強い知覚過敏や血流障害を招くため逆効果です。
2. 口腔内の食べかすを除去し、ぬるま湯でゆすぐ
虫歯の穴に食べかすやプラークが詰まっていると、細菌の腐敗発酵による内圧上昇や酸による神経刺激が続きます。歯間ブラシやぬるま湯のうがいで優しく汚れを取り除いてください。強い刺激を与える熱湯や冷水での洗口は避けるのが鉄則です。
3. 正露丸を「虫歯の穴」に詰める(局所塗布)
昔から知られる「正露丸の歯痛への使い方」は、飲むのではなく「丸剤を適量ちぎって虫歯の穴に直接押し込む(詰める)」という手法です。主成分の木クレオソートが局所麻酔作用を発揮し、露出した神経の興奮を直接沈静化させます。ただし、歯茎の腫れや歯周病の痛みには効果がなく、周囲の健康な歯肉に付着すると粘膜がただれる恐れがあるため、ピンポイントで充填する注意が必要です。
4. 入浴・飲酒・激しい運動を避け、上半身を高くして横になる
全身の血行が良くなると、頭部への血流が集中して拍動性の痛みが強まります。当日の入浴はシャワー程度にとどめ、アルコールの摂取は絶対に避けてください。また、完全に水平になって寝ると頭部に血液が溜まりやすいため、枕を高くして頭部を心臓より高い位置に保つことで痛みが幾分和らぎます。