めっけもん広場が1年で最も激しい熱気に包まれるのが、特産「あら川の桃」が出回るシーズンです。例年の桃の出荷時期は6月中旬から8月中旬まで。一口に「桃」といっても、時期によって棚に並ぶ品種のグラデーションは目まぐるしく変化します。
6月中旬の極早生種「はなよめ」に始まり、6月下旬の「日川白鳳」、7月上旬〜中旬の最盛期を担う「白鳳」、そして7月下旬から8月にかけて芳醇な香りを放つ「清水白桃」「川中島白桃」へとバトンが渡されます。最も糖度と果肉の柔らかさのバランスが取れた時期を狙うなら、7月10日前後から7月25日頃がまさに黄金期と言えます。
多くの来訪者が抱く「何時に入荷するのか」という疑問に対し、取材から浮かび上がった入荷のメカニズムは以下の通りです。
地元農家は朝一番、早朝に収穫・選別した採れたての桃をコンテナに積み、開店前の7時〜8時半にかけて最初の納品を行います。これが開店と同時に店頭へ並ぶ「第一陣」です。贈答用の秀品箱や特売の箱入り桃を狙う来場者が殺到するため、開店からわずか30分〜1時間で棚が一掃されることも珍しくありません。
しかし、ここで諦めて引き返すのは早計です。実は地元住民が熟知している裏ルートの狙い目こそ、午前10時30分から11時30分頃の「第二陣搬入」です。朝の農作業や選果作業を終えた出荷農家が、追加分として自家用や加工用の完熟桃、追加入荷の箱を再び持ち込む時間帯が存在します。開店直後の殺人的な人混みが一旦落ち着き、レジの行列がわずかに緩和されるこの時間帯に訪れることで、驚くほど上質な桃を適正価格で手に入れられる確率が高まります。