大野の表現欲求が最も純粋な形で爆発するのが、スリーピース構成のガールズバンド「きみとバンド」である。センターで情熱的なボーカルとギターを掻き鳴らす清原梨央、そして卓越した歌唱力と表現力で楽曲に奥行きを与える森田理紗子。この強烈な個性を持つフロントの2人を、後方から強靭なビートで鼓舞し、自在に操るのが大野の役割だ。
3人がステージ上で交わす視線には、長年の激闘を共にしてきた者同士にしか分からない阿吽の呼吸が存在する。清原が観客を煽り、森田のエモーショナルなメロディが会場を包み込む瞬間、大野のドラムはうねりを上げて加速する。3人の化学反応が生み出すサウンドは、スリーピースという最小限の編成だからこそ、一切の誤魔化しが利かない緊張感とダイナミズムを放っている。