店頭やECサイトで「メイドインインディア なぜ増えたのか」という疑問を抱く人が後を絶ちません。この急速な拡大は偶然のブームではなく、国家戦略と世界情勢が噛み合わさった必然的な構造変化によるものです。
最大の原動力となったのが、モディ首相による製造業推進策「メイク・イン・インディア(Make in India)」政策です。インド政府は巨額の生産連動型優遇策(PLIスキーム)を打ち出し、外資系製造業の誘致とインフラ整備を一気に加速させました。法人税率の引き下げや規制緩和、工業団地の整備により、海外企業が工場を新設しやすい環境が整ったのです。
さらに決定打となったのが、世界的なサプライチェーンのインド移転です。パンデミックや米中摩擦を契機に、特定の製造国への過度な依存を脱却する「チャイナ・プラス・ワン」の動きが加速しました。豊富な若年労働人口を抱え、英語対応力とデジタル技術に強みを持つインドは、代替拠点として最も有力な受け皿となりました。
ファストファッション大手からグローバルテック企業に至るまで、リスク分散とコスト最適化を同時に達成する拠点としてインドを選定した結果、私たちの身の回りにインド製プロダクトが一気に浸透することになったのです。