インターネット上やSNSでは、「モチベーションが上がらないから動けない」「元気が出る言葉を探している」という悩みが溢れています。しかし、行動心理学および神経科学の観点から見れば、これは因果関係の取り違えに他なりません。
人間の脳内にある「側坐核(そくざかく)」は、意欲や快楽を司るドーパミンを放出する器官ですが、この側坐核は「じっとしている状態」では決して刺激されません。「行動を起こすからやる気が湧いてくる(作業興奮)」のであり、やる気を待って安静にしていてもエネルギーは枯渇した感覚のまま推移します。元気が出ないときほど、「靴を履いて外に出る」「机の書類を1枚片付ける」といった5分以内で完了する極小のアクションを起こすことこそが、脳のエンジンを再始動させるトリガーです。
また、歴史的な文豪や指導者が遺した「活力が出る言葉と名言」に触れる際も、受動的な消費で終わらせては効果が薄れます。ゲーテの「行動はすべての成功の基本である」や、松下幸之助の「失敗したところでやめるから失敗になる。成功するまで続ければ成功だ」といった言葉は、自身の心理的バウンダリー(境界線)を守り、他人の評価や外乱から自身のメンタルを保護するための「行動規範」として内面化して初めて、強力なメンタルケアの武器となります。