お茶の間に確固たる信頼を築いたのは、NHK連続テレビ小説『とと姉ちゃん』での力強いヒロイン像だった。昭和の激動を駆け抜ける女性を凛とした佇まいで演じ切った姿は、国民的認知度を決定づけた。その後も『過保護のカホコ』など、一見突飛なキャラクターに血肉を通わせる卓越した力量を発揮してきた。
人間の弱さや滑稽さを肯定するヒューマンドラマにおいて、彼女の存在感は唯一無二だ。コミカルな場面から一転して胸を締め付けるシリアスな感情の奔流へ。その急激な転換を、違和感なく観客の心へ届けてしまう。感情のグラデーションを描く解像度の高さこそが、彼女が実力派と呼ばれる所以である。