2010年代以降、ディズニーはクラシックアニメーションの実写化プロジェクトを強力に推進してきました。ディズニー実写映画人気ランキングにおいて上位に君臨する『アラジン』(2019)や『美女と野獣』(2017)は、オリジナルへの敬意を払いつつ、現代的な倫理観やミュージカル演出の強化によって興行・批評の両面で大成功を収めました。
一方で、実写化やCGリメイクにおいてすべての作品が手放しで絶賛されたわけではありません。オリジナル版の様式美やアニメーションならではの表現の「余白」を、フォトリアルなCGで埋め尽くした結果、観客の感情移入を阻害してしまったという指摘も存在します。
ピクサー作品の進化系譜を辿ると、ピクサー映画人気ランキングで不動の地位を保つ『トイ・ストーリー』初期作や『モンスターズ・インク』は、「もしも自分の知らないところで物が命を持っていたら」という子どもの純粋な空想を出発点にしていました。それが近年の『ソウルフル・ワールド』や『私ときどきレッサーパンダ』では、「生きる意味とは何か」「親世代からの世代間トラウマからの解放」といった、より高度で実存的なテーマへとシフトしています。