なぜ、これほどまでに二つの存在は強く結びついているのでしょうか。答えは、原作者である尾田栄一郎氏の深い映画愛にあります。黄猿ことボルサリーノのビジュアルや名前の由来は、映画『トラック野郎・爆走一番星』で田中邦衛さんが演じたライバル役「ボルサリーノ2」に直接的なルーツを持っています。
派手なスーツに身を包み、サングラスの奥から覗く一癖も二癖もある眼光。そして、何を考えているのか分からない飄々とした佇まい。尾田氏は単に顔の造形を真似たわけではありません。田中邦衛さんという役者が持つ「圧倒的な個性のオーラ」を、そのまま漫画というキャンバスに落とし込んだのです。だからこそ、キャラクターに血の通ったリアリティが宿りました。