二人の物語を語る上で欠かせないのが、兵庫県伊丹市での出会いだ。小学生時代、同じ少年野球チームでバッテリーを組んでいたというエピソードは、ファンの間であまりにも有名である。田中がキャッチャーで、坂本がピッチャーだったという役割の逆転劇も、今となっては微笑ましい歴史の一幕だ。
その後、別々の高校へ進学し、ドラフトを経てプロの世界で再会した。お互いを常に意識し、ライバルとして、そして親友として切磋琢磨してきた歴史がある。一方が苦しんでいる時、もう一方もまた己の限界と戦っている。この奇妙なシンクロニシティが、彼らの物語をよりドラマチックに仕立て上げている。