SNSや知恵袋などで散見される「違法漫画サイトは見るだけなら罪にならない」「ダウンロードしなければ完全に無罪」という言説は、現在の法制下では極めて危うい誤解を孕んでいます。
海賊版サイトと著作権法の関係において、確かに現行の著作権法第119条第3項(私的使用目的の違法ダウンロードに対する罰則)は、侵害コンテンツであることを知りながら「有償著作物等の複製(ダウンロード・保存)」を行った行為に対して、「2年以下の懲役もしくは200万円以下の罰金、またはその併科」を定めています。ブラウザ上でストリーミング表示する行為単体に対する直接の刑事罰化は慎重に議論が続けられている段階です。
しかし、技術的な現場検証を行うと、現代のウェブブラウザはページの表示速度を上げるために「キャッシュデータ」として端末内ストレージに画像やプログラムを自動保存します。さらに、画面キャプチャの自動保存機能や外部拡張機能を利用している場合、知らぬ間に「意図的なダウンロード」とみなされる電子証拠が端末内に生成されるケースがあります。
さらに見過ごせないのが民事上の責任です。悪質なサイト誘導に加担するリンクの拡散行為や、サイト内での特定アクションが幇助とみなされるリスクも判例上議論されています。「刑事罰を受けない=合法で安全」という短絡的な認識は、法的手続きやサイバー犯罪の巻き添えを食らう最大の引き金となっています。