当時の制作秘話やインタビュー記事を振り返ると、まどマギというプロジェクトがいかに異例のコラボレーションであったかが浮き彫りになります。
企画の原点は、アニプレックスのプロデューサー・岩上敦宏氏が新房昭之監督と「オリジナルアニメを作ろう」と意気投合したことに端を発します。新房監督の推薦により脚本に虚淵玄氏が抜擢され、ダークなストーリーが構想されました。そこへあえて正反対のテイストを持つ蒼樹うめ氏の愛らしいキャラクターデザインをぶつけるという、常識破りの座組みが決定したのです。
制作現場では、虚淵氏の書いたハードな脚本に対して蒼樹氏が「本当にこんな可愛い子たちに酷いことをするんですか?」と驚愕しながらも魅力的なデザインを描き起こし、新房監督率いるシャフトが劇団イヌカレーのコラージュアートを取り入れた不気味な魔女空間を創出。この「可愛い外見」「ダークな心理劇」「アバンギャルドな映像」という異なるベクトルが衝突した結果、誰にも真似できない唯一無二の世界観が完成しました。