『Snow halation』を語る上で欠かせないのが、ライブ会場のペンライトが「白からウルトラオレンジ(UO)へと一瞬で切り替わる」光景です。この演出のルーツには、アニメとファンカルチャーの美しい相互作用が存在します。
もともと2010年公開のオリジナルPVにおいて、メンバーの後ろに広がる街路樹のイルミネーションが、穂乃果のソロパート突入と同時に白から温かみのあるゴールド・オレンジ色へ点灯する演出が施されていました。これを見た初期のファンたちが、2012年2月の1stライブ(横浜BLITZ)において「あのPVの光を現実の会場で再現しよう」と有志で呼びかけ、自費でUOを用意して一斉に点灯させたのが始まりです。
このファン発祥のムーブメントは、会場規模がパシフィコ横浜、横浜アリーナ、さいたまスーパーアリーナへと拡大するにつれて完全に定着。そして2014年放送のテレビアニメ第2期第9話「心のメロディ」において、公式側がこのファンの熱量を完璧な形でアニメ本編へ逆輸入しました。
大雪の東京、最終予選のステージに立つμ's。穂乃果の「届けて――」のシャウトとともに、吹雪の白の世界が一瞬で眩いオレンジの光に照らし出されるシーンは、「ファンが育てた景色がアニメ本編の公式描写となった」歴史的瞬間として、多くのアニメファンの涙を誘いました。公式からの一方的な提供ではなく、ファンとクリエイターが双方向で築き上げた演出だからこそ、このオレンジの光には特別な感情が宿っているのです。