彼らの最大の強みは、ボケの鰻和弘とツッコミの橋本直による絶妙な対比構造にある。どこか浮世離れした天然の味を醸し出し、突拍子もない発想で空間を歪める鰻。その予測不能なボケに対し、言葉のナイフで鮮やかに、かつユーモアたっぷりに切り返す橋本。この二人の化学反応こそが、正統派でありながら唯一無二とされる理由だ。
トレードマークである青いスリムスーツは、昭和の漫才師への敬意を込めつつ、現代的な洗練をまとったシンボルでもある。芸能界広しといえど、純粋な「会話の妙」だけでこれほど長い時間客席を惹きつけられるコンビは稀有だ。難解な設定や大掛かりな小道具に頼らず、日常生活の小さな歪みを巧みなマイクワークで膨らませていく技法は、まさに本格派漫才の美学と言える。