『M-1グランプリ』の決勝当日、テレビ中継に映し出されるのは華やかなステージと審査員の採点、そして芸人たちの渾身のボケとツッコミです。しかし、そこに至るまでの道のりには、想像を絶する重圧と泥臭い鍛錬が存在します。『M-1グランプリ 密着ドキュメンタリー』としての『アナザーストーリー』は、予選の早い段階から各コンビにカメラを張り巡らせ、数カ月間に及ぶ苦悩の軌跡を克明に追い続けます。
本編の魅力は、勝者だけでなく「敗者」にも平等に注がれる温かな眼差しです。最終決戦で敗れ去ったコンビが舞台袖で交わす無言の握手、楽屋へ戻った瞬間に溢れ出す嗚咽、そして敗退したライバルが新王者を祝福する姿――。台本のない剥き出しの感情が、視聴者の琴線を強く刺激します。ネットの反応や評判を見ても、「本編で大笑いした後にアナザーストーリーで号泣するのが毎年の恒例行事」と語るファンが後を絶ちません。