ネット上のコミュニティやSNS、体験談ブログ等で頻繁に交わされるのが、「子宮筋腫の手術を受けると、本当にお腹はペタンコにへこむのか」「術前術後の写真で見られる変化は本物なのか」という疑問です。長年突き出たお腹にコンプレックスを抱えてきた当事者にとって、外見の回復は生活の質(QOL)に直結する切実な関心事といえます。
結論から述べると、筋腫の容積や個数に見合って、術後にお腹の突出は物理的に劇的な改善をみせます。臨床現場の手記や回復記録では、次のような生々しい証言が数多く寄せられています。
「40代に入ってから下腹部だけが妊婦のように前に突き出し、どんな補正下着も効かなかった。病院で告げられたのは『12cm大を筆頭に合計1.5kgの筋腫がある』という事実。開腹手術で子宮全摘を受けた直後、麻酔から覚めて自分の下腹部に触れた瞬間、何年も触れなかった平らな感触があり、涙が止まらなかった。退院時には履いてきたスカートのウエストが拳2個分も余っていた」(44歳・会社員の手記より)
「ずっと胃腸が弱く、慢性的なガス溜まりとお腹の張りに苦しんでいた。内科で過敏性腸症候群と言われ整腸剤を飲み続けていたが、婦人科検診で小玉スイカ大の漿膜下筋腫が見つかった。腹腔鏡下で核出術を受け、術前術後の写真を撮り比べると、横から見たシルエットが完全に別人に戻っていた」(38歳・公務員の証言より)
ここで理解しておくべきは、子宮筋腫がもたらす「腹部膨満感の理由」です。筋腫そのものの体積による物理的膨らみだけでなく、巨大化した筋腫が骨盤内でS状結腸や直腸を圧迫することで便秘を引き起こし、さらに小腸を押し上げることで消化管の蠕動運動が低下します。その結果、腸内に大量のガスが滞留し、二重三重の張りとなってお腹を押し出していたのです。手術によって筋腫が摘出されると、臓器への圧迫が解除され、腸内環境や排尿障害が一気に改善に向かうため、「体重の減少値(筋腫自体の重さ1〜2kg)以上にお腹周りが劇的にスッキリした」と実感するケースが大半を占めます。
ただし、術後直後のお腹の写真に関しては注意点もあります。腹腔鏡手術(開腹を伴わない内視鏡手術)を行った場合、術野を確保するために炭酸ガスをお腹に注入(気腹)するため、術後数日から数週間はガスによる張りや軽度の浮腫が残ります。傷口の腫れや組織の修復過程を経て、本来の引き締まった腹部の輪郭を実感できるようになるまでには、通常1〜3ヶ月程度のタイムラグを要します。