ネット上の一部コミュニティでは、「ヘンリーは単なる臆病者」「トラブルばかり起こす厄介者」といった短絡的なラベルが貼られることがあります。しかし、これは作品の全体像を見落とした大きな誤解です。
ヘンリーの本質は「臆病」なのではなく、「高い感受性と強い責任感の裏返し」です。彼は一度安心感を取り戻せば、夜間の魚市場急行便「フライング・キッパー」の過酷な運行を文句一つ言わずに担い、豪雪や悪天候の中でも他の機関車を救出に向かう勇敢さを発揮します。
また、彼が森の木々や小鳥たちのさえずりを心から愛している描写は、シリーズ随一の詩情を誇ります。感受性が豊かであるからこそ、他者の痛みや周囲の環境変化に過敏に反応してしまい、それが時に「水ぼうそうへの恐怖」のようなコミカルな空回りとして表出してしまうのです。