本番組を語るうえで絶対に外せない要素が、映像の美しさと完璧にシンクロする極上の音楽・BGMです。オープニングを飾る下田逸郎の『早く抱いて』をはじめ、昭和フォーク、カントリー、アメリカンルーツミュージックを中心とした哀愁漂う選曲が、ローカル線の錆びたレールや夕暮れの田園風景と見事に溶け合います。
また、劇中で随所に流れる六角精児バンドのオリジナル楽曲は、番組の裏の主役とも言える存在感を放っています。これまでにリリースされたアルバムのディスコグラフィには、鉄道旅への愛着や人生のほろ苦さを歌った名曲がずらりと並びます。
代表曲『ディーゼル』の素朴で力強いアコースティックサウンドは、非電化区間を走る気動車のエンジン音と重なり、旅情を最高潮へと押し上げます。ほかにも『お父さんが嘘をついた』『各駅停車』『愛のさざなみ』など、六角精児自らのボーカルによる泥臭くも温かいメロディが、旅の哀愁と人間味をより一層深く印象づけています。